介護の仕事は家族にできない支え方ができる

介護の仕事は確かに内容的にハードな部分が多くあります。動けなくなってしまった方々のオムツの始末であったり、ごはんを食べさせてあげること、服を着替えさせてあげること、お風呂に入れてあげること…でもそんな中でも、やっぱりやっていてよかったなと思うことが多くあるからこそ、介護の仕事を続けることができていました。
あるとても頑固なおじいさんがいました。その方は、病気になってしまうまでは本当に亭主関白だったと言われる方で、家族に威張り散らしてばかりの人だったそうです。そんな人が病気になって、麻痺を患い、でもそんな自分が受け入れられなくて家族と喧嘩して、ついには施設に入ることになってしまった…そんなおじいさんでした。そのおじいさんを担当した私は、家族や担当ケアマネージャーの事前情報から、たいそう怒りっぽい人なんだろうと予想していました。しかしいざ施設にやってきたそのおじいさんを担当してみると、あらびっくり。なんて気遣いのできる人なんだろうと思いましたね。同室の方にも気を配れるし、職員の仕事ぶりもよく見てくれている、とても気持ちの良い人でした。そんな姿を見て、「ああそうか、弱音を吐けなかっただけなんですよね」って言葉を思わずかけたことがあります。その時、そのおじいさんから深く、深く感謝をされました。病気を認めたくない気持ちだったり、がんばって生きていこうとする気持ち、そういう複雑な気持ちを、介護をしていると読み取れてしまうんですね。そういう気持ちがわかると、家族よりもその人に近くなった感じがして、介護しているこちらのほうが元気をもらえてしまいます。介護の仕事のいいところは、人が一番つらいときに寄り添い、支えられることだと思います。